これより先は、29話後のラジオ収録SSになります


緑=佐伯
青=倉橋




「CELL DIVISIONの、男話室13!!」


「メール読むべ」

「んだんだ」

「東京都杉並区にお住まいの、男倶楽ネーム:女の子も好きvさんからいただきました。
『CELL DIVISIONのお二人、こんばんは!』」


「こんばんはー!」

「『私は、つい最近、クリスマス前だというのに、恋人に振られてしまいました(ToT)
一人暮らしな上に、友達はみんな彼氏と過ごすみたいで、完全なシングルベルです。
お二人は、何か最近、ショックな事はありましたか? これからも応援しています』」


「あら〜、シングルベル」

「ショックっていうか、衝撃的な事ならありましたよ」

「なになに?」

「この人の男倶楽ネームです」

「アハハハハ!」

「『女の子も好きv』って! 何だ何だ! 俺の想像力をかき立てて、何がしたいんだこの子は!」

「あ、しかも『恋人に振られた』だからね。『彼氏』って書いてないからね」

「どっちだー! どっちだったんだー! いやー、素敵なメールありがとうございますv」

「うわー、いい笑顔だー」

「で、何かあった?」

「え? 何が?」

「ショックな出来事だよ! お前、話聞いてた!?」

「あ、と、ゴメンゴメン!」

「オンエア中にぼっけーとすんの、マジでやめろよな! ギャラ減らすぞ!?」

「やめてー! それは本気でやめてー! って、お前にそんな権限ないだろ、もう」

「もう、ホントね、みんなもこんな奴に『天然で可愛いですv』みたいなメール送らなくていいから。
はい、じゃあ、ショックな出来事をどうぞ」


「うーん、カズナは?」

「またそうやってすーぐ俺に振る! 考えとけよ!
打ち合わせでこのメール読むって決めてただろ!?」


「あ、ちょ、そんな裏の話をここでしない!」

「ったく……。ショックな出来事ね。俺は最近、あれだよ。買い物に行ったんだけどさ、某オタッキーさんと」

「ああ、はい、某さんね」

「そう。でさ、俺、割と待ち合わせとか……遅れて行く方じゃん?」

「うん、割とっていうか、必ずね。100%ね」

「10回中10回ね。んで、そん時も、まあ……遅れちゃったわけよ。30分くらい」

「うわ、最悪」

「ああ?」

「いえっ、なんでもありませんっ」

「そしたらさ、待ち合わせ場所にいなかった」

「……」

「……」

「えっと……」

「待ってなかった」

「……」

「……」

「自業自得だろ……」

「分かってるよ!!
でもさ、こう、どっかの店に入って待っててくれたりとかさ、してくれてもいいじゃん!?
どんだけ薄情なんだよ、あいつ!」


「お前が言えた義理か!
こんな寒空の下、30分――ってか、某さん、いつも10分前には来てるから、
計40分も待たせといて、文句言う資格ないだろ!?」


「で、一人ですっげぇショック受けてたら、メールがピロリン♪って来て『先に行く』って」

「ああ、なんだ――」

「『フハハハ、捕まえてみろ!』って」

「えぇ?」

「そっからもう、ずーっと30分毎ぐらいで、居場所が暗号で送られてくんの!
もう俺が腹が立ってさあ!めちゃくちゃマジで追っかけたっつーの!!」


「……君達は、いつも楽しそうだねえ」

「全っ然楽しくねえよ! 全っっっ然楽しくねえよ!!」

「はいはい、わかったわかった」

「はー、んで? お前は?
こんだけ時間作ってやったんだから、何か思いついた? ショックな事」


「僕がその場に呼ばれなかった事かな」

「アハハハハハ!!」

「はい、それじゃあ、CELL DIVISIONの男話室13、始まりま〜す!!」

「やーべ、ちょっと優越感♪」

「うっさいよ、もうっ」




back